ぬるいジン。
 
 
 
■ 半袖になるとジンを飲む。
 最初はロングで、夜も更けてくると、そのままで。
 冷やす場合もあるけれど、出しておくと露がつく。
 瓶のコースターというのは聞いたことがない。
 机が濡れる。
 
 
 
■ 飲んだあと、再び冷凍庫に入れるのを忘れる。
 酔っていて、それが出来るとするならば、それは酔っていないのとほとんど同じである。
 だから、ぬるいジン。
 
 
 
■ 雨の夜、ちびちびとジンを嘗めている図というのは、なかなか過酷である。
 頽廃的とも言えるが、頽廃に酔えるほど若くもない。
「片目を開けたタイハイ」といった按配だろうか。
 どうでもいいけれど。